飲食店のGoogleマップ対策|情報整備の5項目
「Googleマップからの来店を増やしたい」というご相談をよくいただきます。ただ、広告や有料ツールを検討する前に、まだ手をつけていない基本の整備が残っているお店がほとんどです。しかも、この整備には費用がかかりません。
この記事では、飲食店がGoogleマップ(Googleビジネスプロフィール)でまず整えておきたい5つの項目を、Googleが公開しているガイドラインの記載に沿って整理します。順位を上げるための小手先の話ではなく、間違えるとプロフィールが停止されかねない部分も含めてご説明します。
その前に:オーナー確認は済んでいますか
まず前提の確認です。Googleビジネスプロフィールは、お店が登録しなくてもマップ上に情報が表示されていることがあります。この状態では、お店側が情報を直せません。
Googleのヘルプには、「Google のサービスに表示されるお客様のビジネスの情報(ビジネス名や営業時間など)を編集したり、顧客とやり取りしたりするには、ビジネスのオーナー確認を行う必要があります」と明記されています。「Google でビジネスのオーナー確認を行うと、ビジネス プロフィールのオーナー権限を取得し、ビジネス情報が正確であることを確認できます」とも説明されています。
「昔スタッフが登録したはずだが、いま誰も管理画面に入れない」というお店は少なくありません。この場合、何より先にオーナー権限を取り戻すところからです。既存のプロフィールに対してオーナー権限をリクエストし、Googleの手続きでオーナー確認を行う流れになります。ここが片付かないと、以下の整備はどれも実行できません。
1. ビジネス名は「看板どおり」に。キーワードを足さない
いちばん多い間違いがここです。店名のうしろに「駅前の個室居酒屋」「宴会予約受付中」のような説明を足して登録しているケースを、よく見かけます。
Googleのガイドラインは、名前について「正確なビジネス名(店舗、ウェブサイト、ビジネスレターなどで一貫して使用し、顧客に認知されている、実際のビジネスの名称)を使用します」としたうえで、「店舗住所、サービス提供地域、営業時間、カテゴリなどの他の情報は、ビジネス情報の別のセクションに追加します」と説明しています。ベストプラクティスとしても、「実際のビジネスで一貫して使用し、認知されている(看板やビジネスレターなどで使用している)ブランド名を使用します」と書かれています。
つまり、看板に書いていない言葉を店名欄に入れない、というのが原則です。住所欄についても「実際の住所以外の情報(URL やキーワードなど)は含めないでください」とされています。
あわせて押さえておきたいのが、「ビジネス プロフィールはビジネスにつき 1 つのみ作成します」という点です。移転や業態変更のたびに新規で作ってしまい、同じ店の情報が複数残っているケースもあります。なお店舗が複数ある場合は拠点ごとに1つが原則です(1つの拠点に対して複数作らない、という意味です)。
2. カテゴリは「何であるか」で選び、数を絞る
カテゴリはマップ上の検索に直結する項目ですが、多く付ければよいというものではありません。Googleは「中心となる事業内容を示すカテゴリのみを可能な限り数少なく設定します」とし、「キーワードそのもの、または事業の属性を示すカテゴリは使用しないでください」としています。
選び方の考え方も明快で、「カテゴリは『事業に何が含まれるか』ではなく『事業が何であるか』という観点で選択します」と説明されています。デザートも出す焼鳥店であれば、中心は焼鳥店です。提供している料理をすべて並べるのではなく、そのお店を一言で言うと何なのかで選びます。
3. 営業時間と「特別営業時間」を実態に合わせる
飲食店でとくに影響が大きいのが営業時間です。ガイドラインには「顧客に対応可能な通常の営業時間を入力してください」とあり、あわせて「祝祭日や特別イベントなどの特定の日に対して特別営業時間を指定することも可能です」と記載されています。
年末年始、お盆、臨時休業、貸切営業。「行ったら閉まっていた」はお店の評価に直結します。通常の営業時間を正しく入れておくことと、変則的な日は特別営業時間で設定しておくこと。この2つは、施策というより日々の運用の話です。
ランチとディナーの間に休憩時間があるお店は、その中抜けも反映しておきます。中抜けの時間帯に「営業中」と表示されていると、電話や来店の行き違いが起きます。
4. 写真とメニューを、来店前に見たい順で用意する
お客様がマップで見るのは、多くの場合写真とメニューです。ここは順位の話ではなく、見つけてもらったあとに選ばれるかどうかの話になります。
- 外観……目印になる建物と一緒に。初めての方が迷わないためのものです
- 店内……席の様子。カウンター中心か、個室があるか、家族連れでも入れるか
- 料理……看板メニューと、価格帯が伝わるもの
- メニュー情報……主力商品と価格。実際の内容と食い違わないように更新します
写真は一度入れて終わりにせず、メニュー改定や季節の切り替えのタイミングで見直すのが現実的です。改定そのものの進め方はメニュー改定の進め方でご説明しています。
5. クチコミは「集め方」を間違えない
ここは、知らずにやってしまうと危ない部分です。Googleのマップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシーでは、「クチコミの投稿や否定的なクチコミの修正または削除と引き換えに、インセンティブ(金銭的報酬、割引、無料の商品やサービスなど)を提供する行為」が禁止されていると明記されています。「実体験に基づいていないコンテンツの投稿を募ったり促したりする行為」も同様です。
つまり、「クチコミを書いてくれたらドリンク1杯サービス」は行ってはいけないということです。よかれと思って店内に掲示しているお店がありますが、これはポリシー違反にあたります。
できるのは、実際に来店されたお客様に、見返りなしでお願いすることまでです。このとき、満足されたお客様にだけ声をかける、といった選び方もできません。同じポリシーでは「顧客からの否定的なクチコミの投稿を妨げたり禁止したり、肯定的なクチコミを選択的に募ったりする行為」も禁止とされており、その場で書くよう求めることや、特定の内容を含めるよう依頼することもできないと明記されています。
会計時の一言や、レシート・卓上の案内で投稿ページへの導線をつくる。地道ですが、これが正攻法です。
整備が終わったら、数字で効果を見る
ここまでの5項目は、どれも費用がかからず、店内の運用で完結します。一方で、整備しただけで売上が変わるとは限りません。マップからの流入が増えたとして、それが来店と客単価につながっているかは別の話です。
見るべきは、来店数の変化と、そのお客様がどのメニューをどれだけ注文しているか。原価と人件費への影響まで含めて確認していく必要があります。数字の見方については飲食店のFL比率とは?もあわせてご覧ください。
出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス情報を Google に掲載する際のガイドライン」「Google でビジネスのオーナー確認を行う」、マップ ユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー「禁止または制限されているコンテンツ」(いずれも2026年8月時点)。本記事では、これらの内容を要約・編集して紹介しています。仕様やポリシーは変更されることがありますので、最新の記載をご確認ください。
店舗の集客と数字の改善は、あわせてご相談ください
株式会社アトラクトは、2006年の創業から飲食店の経営支援ひとすじで取り組んできました。集客の入口を整えることと、店内のオペレーションや数字を整えることは、本来セットで考えるものです。
「マップは整えたが来店が増えない」「そもそも何から手をつければいいか分からない」という段階でも構いません。経営改善・各種研修やサービスの特徴のページもご覧いただいたうえで、お気軽にご相談ください。初回のご相談は無料で承っています。


